鉄道のトリビアその8

今日のトリビアはこちらです。
「旧国鉄には、乗務員の態度が悪いために廃止された車両基地がある」
その車両基地とは、東京の品川にあった東京機関区です。この機関区は、主に東海道本線の特急列車のけん引を受け持ってきた名門でした。昭和50年代後半、国鉄は、乱れていた職場規律の是正(ぜせい)にとりかかりました。しかし、東京機関区では、その改善が見られなかったらしく、安全点検に訪れた管理局長に廃止命令を下されたのです。
その詳細は、当時、その管理局長であった、元JR東日本会長の山之内氏の著書、「なぜ起こる鉄道事故」に書かれています。
”昭和五十七年(一九八二)ごろから国鉄も職場規律の是正にとりかかった。
その二年後に、安全点検のために東京地区のいくつかの現場を訪れたことがある。”
(中略)
”東京機関区に入ったときの印象は最悪だった。乗務員たちの態度は悪いし、助役たちは疲れ切った顔をしている。”
(管理人注:この後筆者は、休養室にいた人たちから文句を言われました。筆者はこの程度の悪口は何度も経験していてびっくりはしなかったそうです。)
(中略)
”国鉄が本気で職場規律の是正に取り組んでからすでに二年、まだこのざまかという気持ちと、西明石の事故(管理人注:More参照)のあと、全乗務員に対して安全運転を訴えている最中にこの状況というのは許し難いと思った。
こんな状況で黙って引き下がるから幹部が馬鹿にされる。本社に帰って即刻東京機関区の廃止を命令した。”

とあります。
参考文献:朝日文庫「なぜ起こる鉄道事故」山之内秀一郎著(朝日新聞社 2005年)



西明石の事故
1984年、国鉄(当時)山陽本線西明石駅で、寝台特急「富士」の、客車が機関車から外れてホームに激突するという事故がありました。原因は列車が速度制限60km/hのところを約100km/hで通過したからだそうです。それは、列車の運転士が、居眠りをしていたらしく、乗務前に飲酒していたといわれています。
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